絵が苦手なわたしでも作れた大切な絵本
わたしがエリッコブックプロジェクトで初めて作った絵本は『たからもの』です。
この絵本は、娘が2歳になって栃木から群馬に戻ってくるときに作りました。
ある日、かみさまがわたしにおくりものをくれたの。それってなんだかわかる?
娘を人工授精で授かった際、人工授精当日がお世話になった方の告別式でした。何となく娘がその人の命を受け継いでいるような気がして、お墓を作りました。周りに降るさまざな色の雨は、涙、そして妊娠するまでに授精せず生理になってしまい流れた血を表現しています。右のページにある真ん中のものは、娘の命を表現したものです。
それは、あまいものがだいすきで。
とにかく娘の大好きな甘いものをたくさん散りばめました。
わたしじゃそうぞうがつかないようなせかいをもっていて。
左の渦巻きは理解できないもの、そして右の色とりどりの縦棒は、いろいろな世界の窓を表現しています。
ときどき、わたしをこまらせるモンスターにへんしんする。(ちょっぴりくさいときもあるしね。)
最近、事あるごとに「なんで?」と聞いてわたしを困らせる娘を表現しました。右のページは、おならでちょっぴりくさいときを表しています。
【見開き】
最後は娘のとびっきりの笑顔、そして再び宇都宮でのお別れ会の写真を入れています。
【裏表紙】
表紙・裏表紙を一番初めに作ったのですが、なんとなく大切なもの、あたたかい気持ちを表すようないろ紙を使いました。 いかがでしたか? こちらの絵本は 下書きなし・見本なし で作りました。
絵本を作るならきちんとした下書きが必要なのでは…?と思うかもしれませんが
絵が下手でも
ギッチギチに下書きしなくても
世界にただ1つだけの絵本が作れる のがこのエリッコブックプロジェクトワークショップの魅力ではないかと思います。
今回この作品を作る事で、娘への感謝の気持ちを再確認することができ、自分だけの絵本という一生のたからものと出会うことができました。
このストーリーの他にも、エリッコブックプロジェクトオリジナルストーリーが数種類がありますし、自分自身のオリジナルストーリーを使うこともできます。
ぜひ世界にただ一つだけの絵本を作ってみてください。